ピティナ・ピアノコンペティション

指導を深める!アナリーゼ楽譜のご案内(2025)

指導を深める!アナリーゼ楽譜のご案内

アナリーゼ楽譜には指導のヒントがたくさん!作曲家、ピアニスト、ピアノ指導者 総勢16名の執筆陣によるアナリーゼを掲載しています。ぜひ、お近くの楽器店もしくはオンラインショップにてお求めください。
このページでは、執筆者の先生からのコメントを紹介します。

【new!】アナリーゼ楽譜執筆者の先生方の解説を、eラーニング動画でもご覧いただけるようになりました!

執筆者一覧&メッセージ

秋元 恵理子
愛知県立芸術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒。これまでにピティナ新曲課題曲賞を9回受賞。2021年にこどものためのピアノ曲集「風のおくりもの」(カワイ出版)を出版。札幌大谷高等学校非常勤講師、エルム楽器特別講師、ピティナ正会員。

どんなに小さな曲にも作曲家の思いがたくさん詰まっています。この課題曲アナリーゼを読み解きながら作曲家の気持ちに寄り添って演奏することによって、作品に対する深い理解と愛着が湧いて来ることを心から願っております。

秋山 徹也
東京藝大卒、同大学院修了。秋山徹也音楽研究所、当協会理事、文京アナリーゼステーション代表、指導者育成委員、メディア委員、アンサンブル国際交流委員。昭和音大非常勤講師。

強弱記号・発想記号などを表面的になぞっただけの演奏や、個性的ではあるが一貫性のない演奏などを避けて、曲の構成・和音進行などから基本的な作曲者の意図を理解し、演奏の方向性を考えてわかって演奏することが重要です。アナリーゼ楽譜はその指針を与えます。アナリーゼ楽譜を活用して、曲の意図を十分に理解し演奏の方向性を考え、すばらしい演奏につなげられることを願っております。

伊藤 慧
フェリス女学院大学音楽学部器楽科を卒業後、数多くの奨学金を授与されブレーメン芸術大学にて学ぶ。サルビアホール、あじさいプラザなど横浜市内のホールのレジデントアーティストを務める。公式YouTube「Kちゃんねる」は登録者1.5万人、総再生回数300万回を超える。サウンドインレーベルより4枚のCDをリリース。全国各地にて演奏、そしてコンクール審査員を務める。

夏に向けて一人一人に合った課題曲を選曲するのに頭を悩ませる時期になりますね。 得意なことを伸ばすも良し、苦手なことを克服するチャンスにするも良し!
楽譜を読み解くことの楽しさ、自由な発想や表現することの楽しさを導入期から感じられるような指導を目指していきたいですね。
生徒さんたちが自らイメージをして取り組む手助けとなりますように!

片山 柊
東京音楽大学でピアノ、桐朋学園大学で作曲を学び、ピアニストとして第41回ピティナピアノコンペティション特級グランプリおよび聴衆賞ほか受賞多数。作曲家としては第28回奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第1位(2位なし・史上初)ほか受賞。楽譜はカワイ出版より刊行されている。桐朋学園大学作曲科非常勤講師。

楽曲のアナリーゼは、演奏をより豊かにする大切なプロセスです。
和声や構成、モチーフのつながりを理解することで、音楽の流れや表情が自然と見えてきて作曲者の意図に寄り添うことができます。
『アナリーゼ楽譜』では、こうした楽曲の構造を視覚的に捉えやすく整理し、演奏のヒントとなる情報を分かりやすく示しています。
作品の本質を深く感じ取りながら演奏するために、ぜひ活用してみてください。

金井 秋彦
大阪教育大学特別教科(音楽)教員養成課程作曲専攻卒業。同大学院修了。第 38 回、第 40 回、第 43 回ピティナ・ピアノコンペティションにおいて新曲課題曲作品賞を受賞。第 17 回国際ピアノデュオコンクール作曲部門第1位優秀賞受賞。現在、大阪信愛学院大学准教授。

作曲者はその作品に想いや狙いを込め、作品を生み出しています。作曲者が作品に込めた想いや狙いを楽譜から読み取っていただくための一助として、このアナリーゼ楽譜を是非ご活用ください。そして読み取ってくださったものに、皆さんの感性や解釈を加え、それぞれの作品を豊かに表現していただけると大変嬉しく思います。

神山 奈々
「現代音楽」の分野を中心に創作活動を展開している作曲家。作品は器楽作品を主軸として、室内楽からオーケストラ曲まで多岐にわたり、国内外の音楽祭や演奏会で取り上げられている。日本音楽コンクール、武満徹作曲賞、Basel Composition Competitionなど入賞多数。近作は、広島交響楽団、Tonkünstler管弦楽団などに演奏されている。東京音楽大学講師。

アナリーゼをすることで表現に音楽的な根拠を持ちましょう。そうすれば確信を持って演奏に臨むことが出来ます。また、自分なりのアナリーゼは、自分らしい演奏への第一歩です。音楽の世界が学習者にとってどのように見えているのかを、指導者と共に論理的な思考で捉え直してみませんか?

久米 詔子
2013年よりピティナ新曲課題曲賞9回受賞。2023年こどものためのピアノ曲集『ちいさないのち』(カワイ出版)を出版。ミュージカルやバレエなどの劇伴演奏家としても活躍。福岡女子短期大学子ども学科非常勤講師。当協会正会員。

作曲家は自分の作品を旅立たせる時、どんな人が?どのように奏でてくれるのか?とてもワクワクした気持ちでいます。アナリーゼ集は、作曲家から見知らぬ奏者への「はじめまして」のお手紙です。

後藤 ミカ
大分県立芸術文化短期大学器楽科ピアノ専攻卒業。 2016年よりピティナ課題曲賞を6度受賞。大阪有線放送作曲コンテスト3期連続入賞。「月刊ムジカノーヴァ」「月刊Piano」でアレンジ連載。指導者としての立場から、教育的視点の作曲を中心に、日本とアメリカで子供向けピアノ曲集を多数出版。また、合唱曲「笑顔のたね」は歌唱曲集のメインに収められ、全国で歌われている。その他、出版物はオリジナル曲集の他にも室内楽からオーケストラ作品まで多岐にわたる。

課題曲を解説した動画も公開予定ですが、アナリーゼ楽譜にはもっと詳しい情景が書かれています。
お子様のヒントになるようなストーリーも記載していますのでよかったらご参考にされてください。

佐々木 邦雄
東京芸術大学作曲科卒。在学中からヤマハ音楽振興会スタッフ・劇団音楽担当。卒業後尚美講師・ヤマハPEN本部スタッフ・ユーキャンピアノ通信教育も行う。現在「ケーエスミュージック」主宰・PTNA 正会員(メディア委員会副委員長、指導者育成委員)・2018 年度まで聖徳大学音楽学部兼任講師。

「アナリーゼ=楽曲分析」と訳されますが、つまり「曲の全体像から細かな部分を見る」ということですね。作品を聴く人に届けるために、曲想を見極めつつ、そこに自分の個性を加えた、魅力的な表現と演奏に仕上げてほしいと思います。このアナリーゼ本をその一助として是非ご活用ください。

佐々木 諭子
愛媛大学教育学部特別教科(音楽)作曲科卒業。当協会正会員。愛媛県作曲協議会会員。ピアレミュージック主催。

コンクールでは、技術だけでなく音楽性が求められます。アナリーゼ楽譜を使って、楽曲の背後にあるメッセージや作曲家の意図を理解し、表現力を最大限に引き出しましょう。

佐怒賀 悦子
東京藝大卒(作曲)、同大学院修士課程修了(ソルフェージュ)。元上野学園大学教授。著書に『ソルフェージュの庭』シリーズ(音楽之友社)、『演奏につなげる 和声 入門ワーク』『演奏につなげる和声聴音 音源ダウンロード対応』(ヤマハMM)他。ソルフェージュ教室主宰。

アナリーゼは、「宝探し」! 練習しながら、まだまだ宝が見つかりますよ!

鯛中 卓也
東京藝大卒、同大学院、ポーランド国立ビドゴシチ音大院修了。 ピティナ特級銅賞、松方ホール音楽賞奨励賞、エトリンゲン青少年国際B部門奨励賞、マッサローザ国際第3位、ラジヴィーウ国際特別賞他、国内外のコンクールにて入賞。 同志社女子大、大阪音大、神戸女学院大各非常勤講師、ソニーCSLピアノアカデミー講師、ピティナコンペ課題曲選定委員。

アナリーゼと聞くと、どこか堅苦しいイメージが付きまといがちですが、作品の理解を深め、表現に裏付けを得、自信を持って演奏することに繋がります。
2025年のピティナ ・ピアノコンペティションが、ピアノを弾くことにとどまらない豊かな音楽の学びになりますよう願っております。

塚田 めぐみ
国立音楽大学卒業。東京学芸大学大学院修了。幼少時からのピティナ・ピアノコンペティションへの参加経験や、幼稚園・大学(幼児教育課程)での勤務経験を活かした指導法セミナーを実施している。全日本ピアノ指導者協会正会員。各種コンクール審査員。ピティナ中野歌のステーション代表。東京中野、杉並にて音楽教室を主宰。

アナリーゼ楽譜は、作曲家やピアニスト、指導者の頭の中を覗くことができる魔法の楽譜。一度アナリーゼ楽譜を読み込めば、楽譜を読むための「目」を手に入れる助けになるはずです。関連動画(ピティナeラーニングで随時公開)と合わせてぜひ、ご活用ください。

西尾 洋
作曲家。1977年生まれ。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業、同大学作曲科中退、ドイツ・リューベック音楽大学大学院作曲専攻修了。岐阜大学准教授。愛知県立明和高校、名古屋芸術大学、東京藝術大学非常勤講師。

作品の姿かたちが目指している「美」の世界に近づけるのであれば、アナリーゼはしてもしなくてもどちらでも構いません。でも、自分の感覚だけでは見えないことがアナリーゼで見出せるのであれば、やった方がいいのかもしれません。もしする場合には、「その音楽が表そうとしている美は何か」という問いに貢献するアナリーゼを目指してください。

林川 崇
東京藝術大学作曲科卒業。ピアノ用の作編曲がマルク=アンドレ・アムラン等から高く評価される。校訂楽譜に「ピアノで感じる19世紀パリのサロン」(カワイ出版)がある。コジマ録音より発売のCD「セシル・シャミナード作品集」にて「コンチェルトシュトゥック」の編曲を担当し、坂井千春、高木綾子、玉井菜採、向山佳絵子他の演奏にて収録される。

文学を論理的に分析することで登場人物の心理をより深く感じ取れたり、美術を鑑賞するときに一見目立たないディテールから作者の意外なメッセージを読み取れることは、多くの人が経験しているのではないでしょうか? 音楽作品のアナリーゼも、曲の表現するものをより深く理解し感じるための、一つのアプローチだと思います。

樋口 麻衣
東京音楽大学器楽科ピアノ専攻卒業。当協会指導会員。

アナリーゼは楽曲に興味を持って「こういう風に演奏したい!」という生徒さんの気持ちを引き出す大切なプロセスの1つだと感じています。
聴く人の心に届く音楽表現力を持って演奏できるように作品を掘り下げてみましょう。

収載楽曲一覧

定価3,080円(本体2,800円+税10%)

スタイル 作曲者名:曲名 執筆
A2級
近・現代 バスティン:真夜中のピクニック 塚田 めぐみ先生
近・現代 佐藤 敏直:おひるね 佐々木 諭子先生
近・現代 久米 詔子:こねこのワルツ 久米 詔子先生
A1級
バロック テュルク:アリエッタ 西尾 洋先生
バロック A.スカルラッティ:スケルツァンド(メヌエット) 佐怒賀 悦子先生
クラシック フンメル:エコセーズ 佐々木 邦雄先生
ロマン グリンカ:ポルカ 塚田 めぐみ先生
近・現代 バスティン:闘牛士 伊藤 慧先生
近・現代 樋口 麻衣:ゆめみるうさぎ 樋口 麻衣先生
B級
バロック パーセル:メヌエット 鯛中 卓也先生
バロック 作曲者不詳(伝J.S.バッハ):ミュゼット ニ長調 BWV Anh.126 秋山 徹也先生
クラシック アンドレ:ソナチネ Op.34-1 第1楽章 西尾 洋先生
クラシック ハイドン:アリエッタ 第1番 変ホ長調 Hob.ⅩⅦ-3 秋山 徹也先生
ロマン ツィブルカ:冬のおはなし 佐々木 邦雄先生
ロマン シューマン:狩りの歌 Op.68-7 佐怒賀 悦子先生
近・現代 ローリー:ミスター・パンチ 林川 崇先生
近・現代 秋元 恵理子:老いぼれ猫の夢 秋元 恵理子先生
近・現代 池辺 晋一郎:おどけたポルカ 神山 奈々先生
C級
バロック ブラヴェ:シシリエンヌ 林川 崇先生
バロック ガルッピ:ソナタ ニ短調 終楽章 Allegro e spiritoso 林川 崇先生
クラシック ディアベリ:ソナチネ Op.151-3 終楽章 ロンド 佐怒賀 悦子先生
ロマン チャイコフスキー:甘い夢 Op.39-21 西尾 洋先生
ロマン マクダウェル:タランテラ 神山 奈々先生
近・現代 湯山 昭:炎のアパッショナート 片山 柊先生
近・現代 三善 晃:組曲「こんなときに」 指定の組み合わせより1つ選択 片山 柊先生
連弾初級A
デュオ予選 後藤 ミカ:トリック オア トリート 後藤 ミカ先生
連弾初級B
デュオ予選 佐々木 邦雄:BIRTHDAY WALTZ(バースデイ ワルツ) 佐々木 邦雄先生
連弾初級C
デュオ予選 金井 秋彦:いっしょに おどろう 金井 秋彦先生