バロックのアーティキュレーションについて考えてみよう
アーティキュレーション
について考えてみよう
ピアノを演奏する際に欠かせない「楽譜」には、何が書かれているでしょうか?
音の高さや長さを表す音符の他に、文字や数字、線や記号などが、書かれているかもしれません。どういった内容が書かれているかは、もちろん曲によっても違いますが、同じ曲でも楽譜によって異なる場合があります。
特に違いが大きいのは、スラー、スタッカート、テヌートなど、音と音を区切ったり、つなげたりすることで、音楽に表情を付ける「アーティキュレーション」に関する記号です。
アーティキュレーションは、作曲家自身が書いたものもあれば、楽譜の校訂者によって後から書かれたものもあります。
特にバロック時代には、演奏者がその場で即興的にアーティキュレーションを付けて演奏する習慣があり、アーティキュレーションは、演奏者、また演奏する機会それぞれによって異なっていました。
色々な楽譜を見たり、演奏を聴いたりして、「どんな風に弾きたいか」を考え、あなたのアーティキュレーションを探してみてはいかがでしょうか。
『YouTube課題曲聴き比べ』では、同じ曲を複数名のピアニストが演奏している曲があります。また、CDやストリーミング配信等を利用して、様々なピアニストの演奏を探すこともできるでしょう。
同じ曲を、色々なピアニストの演奏で、どのようなアーティキュレーションを付けて弾いているのか、演奏を聴いて楽譜にアーティキュレーションを書き込む「アーティキュレーション聴音」をやってみるのはいかがでしょうか。
「バロック白楽譜」(東音企画)は、あらかじめアーティキュレーションが何も書かれていない楽譜です。「白楽譜」を使ってアーティキュレーション聴音をしたり、自分が弾きたいアーティキュレーションを書いてみたりして、自分が気に入ったアーティキュレーションを見つけてみましょう。
- ダウンロードボタンより、PDFの白楽譜がダウンロードできます。何枚も印刷して、何通りものアーティキュレーションを書いてみましょう。
出版:株式会社東音企画
講師:クラウディオ・ソアレス
諸説入り乱れるバッハの演奏解釈。研究と実践の中で導き出されたアーティキュレーションについての考え方と、バロックスタイルの指導法の可能性を、基本レクチャーと頻出教材の公開レッスンで紐解きます。
バロック作品やポリフォニー曲ならではの指導方法を、実際のレッスンから汲み取っていただけます。
講師:赤松林太郎
講師:小倉貴久子
講師:石井なをみ
バロックの作品は、後世の作品に多大な影響を与えており、音楽の礎と言っても過言ではありません。バロックの作品の中でも多くのピアノ学習者が取り組むバッハ・インヴェンションをしっかり学ぶことで、そのほかの時代の作品の表現にもつながっていきます。