ピティナ・ピアノコンペティション

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参加者&指導者インタビュー:松本虹汰さん+田中洋子先生

参加者&指導者インタビュー
松本虹汰さん(C級銅賞)

四期を学べるピティナ・ピアノコンペティションに、小学6 年生で参加しました。昨年惜しくも全国大会に行けなかったリベンジです。

予選で他の人の上手な演奏を聴いたり、全国大会ではお客さんとの距離が近かったりして、普段より緊張しましたが、銅賞をいただいたのはとても嬉しかったです。

小さい頃からピアノの音が好きで続けていました。毎日の練習で調子が悪いこともありますが、レッスンの動画を撮って先生に言われたことを自分で考えながら、家族が近くで見てくれる環境で頑張りました。家で一人で同じピアノを弾いていても息詰まるので、舞台の緊張に慣れる練習として、近くのストリートピアノを弾きに行ったこともありました。どこでも誰の前でも演奏できる心づもりができたと思います。

指導してくれた田中先生はとてもポジティブで、全国大会に進める! 必ずできる!と勇気づけてくれたことがモチベーションにもつながりました。心掛けていたのは「良い演奏、良い音を」。良い音楽を奏でることで、自分自身も嬉しい気持ちになって、聴いている人に喜んでほしい。先生のご指導を通して、聴いている人をどんな気持ちにさせたいかを考えて演奏するようにしています。

今はピアノ調律師になることを将来の夢としています。色々なピアノを良い状態にして、楽しく弾いてもらいたいです。

指導者よりコメント
田中洋子先生(指導会員)

ピティナ・ピアノコンペティションは、四期を学べることが大変意義深いと感じています。

また、全国でご活躍されていらっしゃる先生方から、直筆の寸評を頂けることは、大変励みになっています。ありがとうございます。

2006 年からピティナへ生徒を送っており、今年度は3 人の生徒が参加しました。受賞された松本さんは2 回目の挑戦、自信を持って演奏するよう励ましつづけた結果、心に暗示がかかったように輝き始めたのを覚えています。

自身の経験やアドラー心理学・コーチングの知識から、生徒自身が自分を信じ、自分を大切にしていけるように声をかけています。コンクールのための厳しい指導もありますが、生徒にとっては未知の世界への挑戦なので、一人じゃないよとメッセージを伝えながら、保護者と三位一体になってフォローするようにしています。コンクールでどんな結果だとしてもピアノは辞めないというお約束、ということです。

教室では生徒の年齢に関わらず、共同体としての雰囲気を大切にしています。

生徒と先生とだけで演奏を振り返って言語化する機会も作りました。教材やメソッドだけでない一人ひとりへの「特別支援」により、ピアノを通じ、社会を生き抜く力が育っていきます。

子どもの今、は今しかない。今を見逃さないことは指導者にとって重要なことだと思っています。
そして「あなた」が演奏するからこそ、そこに感動が生まれるということを伝え続けています。その生徒にしか表現できない音を一緒に作っていくことが楽しみでなりません。

(会報OUR MUSIC 366号掲載記事より)