ピティナ・ピアノコンペティション

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コンペの経験を秋につなげよう!

コンペの経験を秋につなげよう!
~それぞれの夏を総括して、次へ進む~

学校の夏休みが終わり、コンペティションや夏の様々なイベントが一段落し、新たな気持ちで次へ進んだり、まだ余韻に浸っていたり、少し休息期間を置いていたり、それぞれにその経験を消化している時期です。「夏」をどのように過ごしたか、そしてどう次へつなげていくか。夏のエピソードや次へのサポートとなる企画をまとめてご紹介します。

ポーランド国立放送響とのツアーが始まった角野隼斗さん(2018グランプリ)と新グランプリの北村明日人さんにも「次への進み方」のコツを伺っています。



2022「準本選」結果発表

「四期」の課題曲、予選+本選の課題曲の組合せを見事に学びきった「準本選」参加者のみなさん。審査終了に伴い、結果を公開しました!

準本選 審査結果

コンペのあと、どう過ごす?

次のステージに備えた基礎力作りを

岡﨑絵理先生(東京都/指導会員)

岡﨑絵理先生

今年のコンペが終わり、生徒それぞれが次の目標に向かってレッスンを始めている時期ですが、コンペで思うような結果が出なかった生徒は、次の目標が大きく2つに分かれています。ひとつは、「自分の力が足りなかった」と考え、来年のコンペに向けしっかり基礎固めに取り組みたいと考える方、もう一方は、自分の思うような演奏ができず、悔しさが残った場合、すぐに次に参加できる別のコンクールに挑戦し、リベンジしたいと考える方です。

私はピアノ指導にあたって、基礎が大事だと考えていますので、コンペ期間中も、指のテクニック指導は継続しています。コンペでは4期の課題曲に取り組むことで様々な時代スタイルの勉強ができるため、プレ・インヴェンションやブルグミュラー、ソナチネといった教則本は無理に進めませんが、コンペが終わると、教材を進め、基礎にじっくり取り組む時期と考えています。秋冬に別のコンクールに参加する生徒もいますが、課題曲が1曲のコンクールもありますので、コンペ時期よりは課題曲の量が少なく、教材にも同時並行で取り組んでいます。

コンクールに一度参加した生徒は皆、「またコンクールに出たい」と再び参加の意欲を持っています。それぞれのタイミングで次のステージに備えて、基礎力を付けつつ、モチベーションを高めて成長して欲しいと願っています。

好評セミナー、続編決定!

9/21セミナー【保護者向けオンライン交流会】
みんなで夏の大反省会!~コンペの経験を秋に繋げる~

参加料:無料

涙あり笑いありの今年の経験をどのように次につなげるか、ひと夏頑張った保護者の皆様と一緒に、じっくり、けれど楽しく考えてみます。

講師:今野万実先生・厚地とみ子先生

詳細・お申し込み
  • 保護者のほか、指導者の方のご参加も歓迎です
☆講師よりメッセージ
今野万実先生皆さん、夏が終わりましたね! 毎年この暑い夏を駆け抜けると反省点が山のように出るわ出るわ(汗)。でも、落ち込んでばかりはいられません。一緒に語り合い、また来年に向けてパワー充電しませんか?(今野万実先生)
厚地とみ子先生 <結果より経過>とは言っても、コンペ終了後、毎年自己嫌悪に陥る私です。暑い熱い夏を乗り切った皆さんと共に、本音トークが出来たら良いなと思っています。(厚地とみ子先生)

コンペティション 夏の思い出 エピソード&作品集♪

生徒から「好き」の気持ち教わって

福井美弥先生(広島県/指導会員)

福井美弥先生

小学2年生の生徒、左右都寧月(そうづ・しずく)さんが、今年初めてコンペに参加しました。コンクールの参加経験はなかったのですが、年始に今年の目標を立てる際に「コンクールに出る!」と言ってくれたので、コンペに向けて一緒に取り組みました。

結果は予選入賞ならずでしたが、終わった後にお母様から「審査員の先生方からいただいた講評を何度も何度も読み返して、自分の演奏の反省点を、参加記念品としていただいたぴてぃにゃんのノートに書き記して、課題曲をまた弾いています」とご連絡をいただきました。課題曲の楽譜なんて見たくもないという気持ちになってしまいそうですが、寧月さんのノートには、今まで教えたこともなかったのに「写譜」までして自分なりの注意点がまとめてあり、次のレッスンでは、その箇所に気を付けながら練習をしてきてくれました。

大きな感激と同時に、この自発性はどこから来たのだろうと考えたとき、寧月さんが以前「ピアニストになるためには1日何時間くらい練習したらいいの?」と質問してくれたことを思い出し、ピアノが好きで、ピアノが上手になりたいという気持ちを強く持ってくれているのだと、改めて実感いたしました。成功体験を積ませてあげたくて秋のコンクールも勧めましたが、寧月さんはお母様とも相談して「基礎を固めてからもう一度来年コンペに挑戦する!」と決めました。「ピアノが大好き」という彼女の気持ちを大切にしながら、目標に向かってこれからも共に頑張りたいと思います。

特級入賞者のお手紙がきっかけで大躍進

塩谷啓太さん(2022C級銀賞/小6)

2年前、「ピアノを始めて半年です」とキッズプログラムを通じて、谷昂登さん(2020特級銅賞)へ熱いお手紙をくれた塩谷啓太さんは、谷さんからもらったお返事が大きなモチベーションとなり、今年、C級銀賞受賞と大きな成長を遂げました。

塩谷啓太さん

「角野隼斗さんや亀井聖矢さんの動画がきっかけでピアノを始めたのは、今から2年半前の冬でした。その夏、ピティナ特級で谷昂登さんの演奏を聴き、雷に打たれたような衝撃を受けて大ファンになり、その想いをお手紙に書きました。いただいたお返事は僕の宝物です。谷さんの言葉のおかげで一層楽しく意欲的にピアノの練習を積み重ねることができ、その結果、なんと全国大会に出場し賞をいただくことができました。ピアノが本当に大好きです。これからも楽しく頑張ります!」

塩谷啓太さん

課題曲ミュージアム 作品展実施中!

コンペ課題曲を題材とし、絵・文章・工作・写真など、いろいろな角度から想像力豊かに作品を掘り下げた、みんなの素敵な作品を公開中です。

上野莉愛さん(小4)・愛結さん(小6)

B級、連弾初級Cに参加

譜読みを終えたタイミングで、それぞれの場面に合った音色を出すために、先生と一緒に物語を考え、絵本を作りました。
レッスンでは曲をアナリーゼ しながら、和音の響きやメロディーの音型・リズムから読み取れる場面場面のキャラクターを考え、この場面にはこんな表情、色が合ってるかな?と想像しながら絵本を描き、練習の時にはその絵本を見て、常にイメージをもちながら部分練習をします。本番が近くなると、場面ごとだけでなく、2つ3つ…と場面をつなげても表情がつけられるよう仕上げていきます。
曲のイメージを想像するだけではなく、実際に絵を描いたり、様々な色を使って染めることで、より立体的で色彩豊かな演奏になると思います。そして一曲を一つの物語にすることで、それぞれの場面がつながりをもち、音楽がまとまって感じられるように思っています。

谷本眞梨さん(小1)

A1級に参加

  • 保護者の方よりコメントをいただきました
3月のピティナ課題曲の発表後に、曲を選定し練習を始めました。「マッチぼうのマーチ」は、ユニークなメロディを娘が気に入って選んだ曲ですが、練習していくにつれ、なかなか具体的なイメージが湧かないのか、曲の面白さを表現できず練習に行き詰まってしまいました。
そこで、「わたしの課題曲ミュージアム」からきっかけをいただき、課題曲へのイマジネーションを深めるためにぜひ何か形にしてみよう!と、娘に提案しました。工作が大好きな娘ですので、すぐに曲から想像した光景を工作で表現していました。本物のマッチ棒を使ってそれぞれ違う顔にしたり、先頭のマッチ棒はリーダーなので旗を持たせたりと、面白い作品になるよう工夫したそうです。制作した工作は先生にも見てもらい、娘に寄り添って一緒にイメージを膨らませていただきました。
いつもピアノの上に飾って、本番まで練習を続け、マッチ棒が元気に行進するような、面白みのある演奏をすることができたように感じております。

先輩たちに聞く「次の目標の探し方・見つけ方」

「ピアノが好きだな」と思う時間が次の舞台へ連れていってくれる

~角野隼斗さん(2018グランプリ)、ミニインタビュー

ちょうどピティナのコンペティションは2022年度が終わったところです。大きな区切りの後、角野さんはどのように過ごして、次の目標に向かいますか?

大きな本番が一区切りして、好きな曲を好きなように弾いている時間が僕にとっての至福の時間です。「あぁ、やっぱり音楽が、ピアノが好きだな。」と思いながら自分と向き合うその時間が、全ての活動の原動力となっているように思います。好きな曲を弾きたい、あのコンサートホールで演奏したい、そういう音楽への憧れにも似た感情が子どもの頃も、今も次の舞台へ僕を連れていってくれていますね。

大きな舞台で燃え尽きてしまい、もうやめてしまいたいと思うことはなかったですか?

実は僕は何度もピアノを休んでいるんです。小6の時は中学受験でピアノどころではなかったし、高2以降の大学受験の間はピアノは息抜きに弾く程度でした。 ピアノに限らず、日々の生活の中で「続けられなくなるタイミング」というのは何度も出てくるものだと思います。それは仕方のないこと。大切なのはその場所に戻ってくることができるかどうか、ではないでしょうか。僕はピアノに自然と戻って来られました。だって好きで、楽しいから。辛いこともありましたが、その日々の鍛錬は戻ってくるときの力となりました。何より「やりたい」と思う強い気持ちですね。 コンクールや発表会後というのは、一度ここでピアノに区切りをつける、という方もいらっしゃるタイミングなのかもしれませんが、本当に好きなら、いつかちゃんと戻ってこれるので、きっと大丈夫です。

(2022年9月4日:東京交響楽団&サントリーホール「こども定期演奏会」出演後に)

  • 「こども定期演奏会」出演後のレポートとインタビューは後日全文公開!お楽しみに。

「自分はこう弾きたい」という意志は、次に必ず役立つ

~北村明日人さん(2022グランプリ)

小中学生の頃は、コンペのような一つの目標が終わると、どんな感じで過ごしていましたか。

作文や自由研究のような頭を使う宿題を後回しにしてたので、コンクールが終わると慌ててそういったものを片付けていました(笑)。ピアノでは、コンクールが終わるとハノンとエチュードだけは必ず練習、あとは好きな曲を好きに弾いてみたりしていました。

今は、コンクールや大きな本番が終わった後はどんなふうに過ごしますか?どんなことを心がけていますか?

今は、本番が終わるといったん気分転換します。自分にとっての気分転換は、仲のいい人と会ったり話したりすることです。以前は、いったんピアノから離れてみたり、音楽を聴かないようにしたこともあったのですが、結局、音楽の事を考えていないと不安なので、今は友人に会うことでリラックスしています。

北村さんなりの「次の目標の決め方・見つけ方・探し方」を教えてください。

単純に、弾いてみたい曲を常にリストアップすることです。コンクールやコンサートは、その曲の表現の場だと思っています。

コンペが終わって次の目標に向かっている皆さんにメッセージをお願いします。

コンクール期間中、自分の演奏する曲を一生懸命研究されたかと思います。その過程で得られた「自分はこうしたい・こう弾きたい」といった意志の強さは、次の目標がなんであれ役に立つものです。ここまで頑張った自分を信じて、勇気をもって新しいことにチャレンジしてみて下さい。応援しています!

秋の目標に次のステージをお探しの皆様へ

♪ピティナ・ピアノステップ

ピティナ・ピアノステップ

ステージは何よりの自分磨き。一人ひとりのペースに寄り添いながら、豊富な課題曲と自由曲のステージは、全国各地で毎週開催しています。
秋はステップの季節。ぜひお近くのステージで、新しい自分にチャレンジしてみてください。

ピティナ・ピアノステップへ

♪提携コンクール

提携コンクール

バッハやソナタなどを題材に音楽の基本をじっくり勉強できるコンクールや、各地域の素敵なホールでのびのびと演奏を披露できるコンクール、着実に積み重ねられる検定型などなど、緊張感に満ちた「コンクール」のステージでブラッシュアップできるチャンスを数多くご紹介しています。

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