ピティナ・ピアノコンペティション

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コンペインタビュー~課題曲チャレンジの採点を務めて

コンペ参加者インタビュー

課題曲チャレンジの採点を務められた先生方の中から、2 名の先生に審査のご感想や参加体験の活かし方を伺いました。

新時代のピアニスト誕生を願って
今村桂子先生(正会員)
桐朋学園大学音楽学部ピアノ科を経て、英国王立音楽大学を卒業。パリにてヴラド・ペルルミュテール氏に師事。フランス音楽国際ピアノコンクール(開催地パリ)に入賞、及びフォーレ特別賞を受賞。桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」仙川教室実技科所属講師。
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 「小学生のなりたい職業ランキング」の上位にYouTuber が入ってから久しい。クラシックの一流ピアニストの演奏から初めての発表会、演奏法の解説などの様々な動画を好きな時に何回でも見られるようになった。昨今のピアノ演奏のあり方が大きく変化していたところ、コロナ禍でそれがさらに加速し、最近ではYouTuber ピアニストの活躍もめざましい。

 そのような時代にあって、ピティナの課題曲チャレンジは非常に大きな意味を持つと思い、とても興味深く採点させていただいた。現代では、ライブの演奏会だけでなく、いかに動画でも人々の心を惹きつけることができるかがとても重要になっているからだ。時間と空間を共有するライブ演奏はかけがえのないものであるが、動画は視聴者数の可能性が無限にあり、音楽を享受し発信するもう一つの大きな柱となっている。動画撮影したものについて評価と講評を受けられる課題曲チャレンジは大変有意義で貴重な機会であり、そこから新時代の素晴らしいピアニストが数多く育っていくことを願ってやまない。

リモートならではの可能性
三浦実先生(正会員)
桐朋女子高校音楽科卒業。ハンガリー国立リスト音楽院、米国ワシントン大学を経てテキサスクリスチャン大学アーティストディプロマ過程修了。イタリア フィナーレリグレ国際コンクール銀メダル、米国ノースウエストヤングアーティストコンクール入賞。2007 年米国ザ・ワールドピアノコンペティション、2017 年アロハ国際ピアノコンクール審査員。現在、マレーシアのベントレー音楽アカデミー専任講師。
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 昨今のコロナ禍で居住中のマレーシアから帰国できない中、去年今年と課題曲チャレンジを審査させていただく機会に恵まれました。実際にリモート審査をしてみて、これまで見られなかった新たな要素をいくつも発見できました。

 第一に、参加者の素顔の演奏に接することができる、というメリットが挙げられます。課題曲チャレンジでは、多くの参加者が自宅での演奏を撮影しアップロードしています。ステージで弾く演奏はどうしても「よそ行き」になってしまいますが、自宅での演奏は参加者のより自然な本質が現れます。その本質に対しての評価、アドバイスができたことは大変有意義だったと思います。

 また海外在住の人材が審査に参加できることも利点の一つではないでしょうか。クラッシック音楽の世界において、このリモートという分野には新たな可能性が大いに秘められており、発展する伸びしろは無限と言ってもいいでしょう。学習者の皆さんには、課題曲チャレンジをはじめとするリモート企画に積極的に参加してしていただき、新たな学びの可能性を追求されることを期待します。

ピティナ会報(OUR MUSIC)第360号より転載