ピティナ・ピアノコンペティション

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前回レポートで振り返る Jr.G級マスタークラスの見どころって?

前回レポートで振り返るJr.G級マスタークラスの見どころって?

6月16日~17日に桐朋学園大学にて2018年度「Jr.G級マスタークラス」が開講されます。このマスタークラスは、ジュニア教育に特化して、あらゆる角度から中高生に刺激を与える特別カリキュラム。ふだんのレッスンに生かせるヒントがたくさん詰まっています!

前回2016年の様子をレポートしながら、見どころ聴きどころをご紹介します。

1日目

15人の受講生が、5人ずつのグループにわかれ、レッスン(マスタークラス)、ワークショップ(前回はアナリーゼクラス)、練習&見学と、動いていきます。

さっそくレッスンスタート!

前回はアジアを代表する名教授、香港演芸学院のガブリエル・クオック教授をお迎えしました。毎回、ジュニア教育や指導で世界をリードする名教授をお招きして「中高生の指導の最前線」をたっぷりとご覧いただきます。わかりやすい言葉と豊富な実演をまじえ、受講生の演奏がみるみるうちに変化します。同じグループのレッスンを聴き合い、指導者や保護者も見学することにより、何倍にも効果が膨らみます。

レッスン写真1

別の部屋ではワークショップスタート!

2016年は作曲家・ピアニストの加藤真一郎先生をお迎えし、「アナリーゼ入門」クラスを開講しました。童謡「ぞうさん」などの平易な例から入りながら、「作曲家が感動を呼び込むために作った仕掛け」を楽譜の中から見つける面白さを、多彩な角度から子どもたちに紹介し、一緒に考えていきました。

アナリーゼ写真1

午後もさらに白熱する各クラス

レッスンは1人30分ずつですが、限られた時間のなかで、次々と的確にポイントが指摘され、「たった30分のレッスンでも劇的に演奏を変えることができる」と目の当たりにしていきます。

レッスン写真2

アナリーゼクラスも、グループとメンバーが変われば、興味も理解度も疑問の持ち方も変わります。1日目は、学年・年齢を考慮してグループを組んでいますから、同年代の仲間と少しずつ打ち解けながら、ともに音楽の面白さを共有していきます。

アナリーゼ2

長い長い1日目 最後は交流のひととき

トップレベルでピアノを学習する学生は、時に孤独なものです。全国各地から集まった受講生たちは、マスタークラスを通じて、友達になり、保護者や指導者も交流を深めることで、「8月の決勝まで頑張ろうね!」とメールアドレスやLINEを交換するのがすっかり恒例になっています。
2016年は、ピティナ会長の出井伸之氏も生徒たちを激励に訪れ、クオック先生の指導の劇的な効果に舌を巻き、生徒たち一人ひとりに「参加証」を渡し、がっちりと握手をかわして、日本の未来を担う子どもたちと交流を深めました。

2日目

グループを変えて、新たな仲間と仕上げレッスン

前日とはメンバーを変え、新たなグループで20分ずつのレッスンを受けます。練習時間もたっぷり取られていますから、前日の指導を自分なりに消化したうえでさらに学習を深めます。講師も、「昨日からの理解の進度」を確認しながら、さらにもう一歩上のレベルを目指すためのアドバイスを短時間の中で効率よく指導していきます。

最後は、修了コンサートで全員が演奏

レッスン終了後、全員による「修了コンサート」で成果を確認します。全国トップレベルの「Jr.G級」ファイナリストたちの演奏は、このコンサート部分だけでもじゅうぶんに聴く価値がある素晴らしいものです。2日間の研鑽の手ごたえや今後に向けての課題を確認し、お互いの健闘をたたえ合います。

修了式 講師からのサプライズも!?

最後に簡単な修了式をして、2日間の<合宿>を終えます。クオック先生からは、修了コンサートを聴いて丹念に記入された講評用紙が一人ひとりに手渡され、全国決勝大会とこれから長く続いていくそれぞれのピアノライフに向けての応援メッセージがおくられました。

参加者の声

片山響さん(2016Jr.G級銀賞、ピティナ学生会員)

音楽を志す仲間と出会えたマスタークラス

Jr.G級は、全国決勝大会のプログラムを自由に考え、自分のコンサートのように舞台で演奏できる形式で、選曲の難しさや聴いていただく人に何かを伝えたいという気持ちの大切さを学べました。特に印象に残ったことは、2日間にわたるマスタークラスを受講した最後の修了演奏会で、受講生の皆さんが見る見るうちに上達されていったことです。すばらしい講師の先生のもと、同じ方向を目指す良い仲間と勉強できたのは、とても貴重な経験でした。

活躍するJr.G級マスタークラス卒業生

2005年から始まったJr.G級マスタークラスでは、これまでに、国内外で活躍するピアニストを生み出しています。近年活躍された方の例をご紹介します。

  • 亀井聖矢さん(2016参加、2017全日本学生音楽コンクール高校の部全国1位)
  • 太田糸音さん(2012・2014参加、2016ピティナ特級銀賞)
  • 古海行子さん(2012参加、2015福田靖子賞・2018高松国際ピアノコンクール優勝)
  • 尾崎未空さん(2010参加、2016ピティナ特級グランプリ)
  • 桑原志織さん(2010参加、2013ピティナ特級銀賞・2017ヴィオッティ国際ピアノコンクール第2位)

ほか多数の方が活躍されています!