ピティナ・ピアノコンペティション

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課題曲チャレンジ「連弾」説明会 実施レポート~連弾のススメ~

   

課題曲チャレンジ 連弾部門の開催が決定したことを受け、6月10日・15日に「課題曲チャレンジ 連弾オンライン説明会」を実施しました。連弾部門ならではの規定を確認し、また疑問にお答えする会として、全国各地の先生方にオンラインでご参加いただきました。

また、講師としてコンペ課題曲委員会 連弾部門選定委員の笹山美由紀先生をお迎えし、課題曲チャレンジにとどまらない、連弾の魅力をお話いただきました。

説明会のメッセージから

連弾のススメ~どうして連弾をするのか?
笹山美由紀先生

どうして連弾をするのか、今回講師を引き受けた際にあらためて自分にも問いかけ、生徒たちにも質問してみました。口を揃えて挙がった理由はとにかく「楽しい」から。「楽しい」という感覚はとても大切で、喜びを感じるときにこそ人は前向きに学び、成長することが出来ます。では、連弾を学ぶことでどんな風に成長することが出来るのでしょうか。私は心・技・体、3つの相乗効果、多くの学びがあると考えています。

心は人間性の成長。連弾はまず協調性がなければできません。さもないと音楽が崩壊してしまいます。協調性をもってペアと先生と共に音楽を作り上げていく部分に大きな喜びがあります。また、音楽を作り上げるにあたって、ペアのどちらかが主導権を握って前に進めることで、リーダーシップが身につきます。一方でペアの相手はそれに寄り添う必要があり、他者に合わせる柔軟性を身に着けることができます。臨機応変に、柔軟に動けることは現在のような非常事態には特に重要な能力です。また、お互いの考えを尊重しながら音楽を作り上げていくことで、人間的な包容力を育むことにもつながります。

技はテクニックの向上。連弾では4段の譜面を読みますから、スコアリーディングの能力が高まります。また弾き始めにはアインザッツ(合図)が必須ですから、演奏前の呼吸も自然と習慣化されます。更に4手の演奏に慣れることで、ソロで複数の声部が出てきたときにも自然と構成を理解して演奏することが出来るようになります。

体は耳の育成。連弾では常に自分の音と同時に相手の音も聞きながら演奏しなければなりません。とても難しいことですが、続けているとソロのときにも客観的に自分の音楽を聴けるようになります。また4手を聴き分けられる耳が育ちますので、ポリフォニックな響きや和音の美しいバランスを自然と体得することができ、ソロでの演奏にも役立つでしょう。

何歳からでも始めるに遅いことはありません。楽しみながら大きく成長できる連弾、この機会にぜひチャレンジされてみてはいかがでしょうか!

  • 6月10日、15日課題曲チャレンジ「連弾」オンライン説明会より一部抜粋

課題曲チャレンジは年齢制限がありませんので、今年はお友だちと、ご兄弟とはもちろん、先生と、あるいは親子でご参加いただくことも可能です。ひと夏の思い出に、今年は自由にペアを組んで、連弾に挑戦しませんか?皆さんの「チャレンジ」をお待ちしています!