わたしのチャレンジ宣言 ~課題曲チャレンジ 活用法~
5/1より申込を開始した2020課題曲チャレンジは、早くも2,000人にせまる方が挑戦を表明してくださっています。オンラインで実施中の説明会や交流会では、指導者の皆様から次々に「こんなチャレンジもあります!」とアイデアが生まれ、その想像力と多様性は暗い雰囲気を吹き飛ばします。初級者から上級者まで、あらゆる段階で使える課題曲チャレンジの魅力を、先生方の声から集めました。
Zoomを使った子供たちとの朝のソルフェージュ、オンラインセミナーや説明会の講師などで元気とノウハウを届けてくださっている重野美樹先生に「課題曲チャレンジ」の活用法を伺いました。
「今年は全国大会に行くぞ」と張り切って練習していた生徒たちは、コンペがなくなってがっかりしたかもしれませんが、動画の完成度をとことん追求して、納得のいくものを作るプロセスは、もしかしたらいつもの年よりも大変な練習量になるかもしれません。「本番に強い人」は、ホールの響きを上手に利用して、その場の空気の流れを変えて演奏する集中力を持ち、他の人たちの素晴らしい演奏を聴いてさらに発奮する力を持っています。けれど今年は、自宅で、自分一人で本番さながらの集中力を高め、自分で自分に火をつけることが求められます。上を目指す方には、そうした新しい課題を与えて、さらにレベルアップすることができますね。
レッスン内容をぐんぐん吸収し、次へ次へと進めていきたい伸び盛り期の方には、飛び級でチャレンジしてみるのもお勧めです。ピアノの先生には、「来年のことを考えて、少し難しいけど挑戦してみたら?」と生徒さんの背中を押してあげるのも良いですね。
「自分でできた!」という達成感を得たい成功体験絶賛募集中の方には、まずは2曲でも(もちろん4曲でも!)、どの級でも、無理のない範囲内でチャレンジしてみましょう。7.8以上の点がついたら予選通過レベルであることや、チャレンジをコンプリートしたことを周囲のみんなで承認してあげることで今後の自信につながると思います。
家やレッスンでは良い演奏が出来るのに、いざという時に緊張で力が発揮できなかったり、これまでなかなか努力が結果に結びつかなかったりと、本番に悩んでいた方には、何度でも撮り直しできる課題曲チャレンジは、その苦手意識を克服する意味でも、絶好の機会です。
対面レッスンが出来なくなったことで、かえって「何とかしなくては!」という気持ちで一生懸命練習に取り組む生徒が増えてきたように思います。動画を20テイクも録った生徒もいました。指導者側も送られてきた動画を何回もチェックし、より細かな指導を動画やオンラインで試みています。生のレッスンに戻った時に子ども達の成長が感じられるように、今出来ることに取り組んでいきたいと思っています。
コンペが中止になり、課題曲チャレンジという新たな目標ができて、「今回は他の人との比較ではなく、自分がどこまでその曲を表現できるかだよ。思いっきり頑張って、素敵になった曲を審査員の先生方に聴いてもらおう!」と声かけしています。生徒もやる気満々です!オンラインレッスンによって、私もまた新たな視点を持つことができ、この課題曲チャレンジの中で生徒と共に大きな学びを得られると感じています。
生徒にオンラインレッスンへ切り替えの案内をすることにやや不安がありましたが、課題曲チャレンジをきっかけとして案内しやすくなりました。この困難な状況の中でも、ピアノ教育界は動いている現状に、保護者も張り切っていらっしゃいます。ハードルを感じていたコンペにも、このようなかたちでチャレンジできる事になり、私も嬉しく思っています。
課題曲チャレンジに参加すると決めた生徒は、ご家族の協力が増えたと思います。これまでは、ピアノに関することはお母様中心だったのが、動画撮影にお父様も協力してくださるようになりました。遠く離れたご親戚にも動画を送ると、聴いてもらえて嬉しかったとのこと。4月半ばに、生徒達のオンライン弾き合い会を実施しましたが、全員の演奏を生徒のご家族で聴くことができて、お互いに刺激を受けることができたようです。
課題曲の「戯れの春の光」をとても気に入って練習にも気合いが入り、めきめきと上達し、コンペを目指して頑張っていたところ、コロナウイルスの影響でコンペの開催が危ぶまれ、生徒が落胆していました。何とか発表の機会を作れないものか、と考えていましたので、課題曲チャレンジが発表され、課題曲の動画提出でアドバイスしていただけることになり、生徒も私も喜んでいます。
コンペティションから課題曲チャレンジに変わったことで、コンペに後ろ向きだった生徒が今回はチャレンジすることになりました。また、自粛生活が続く中で、4曲だけでなく複数の課題曲を練習する生徒が増えました。中には該当級全曲を練習する生徒も出てきました。どんな状況でも目標を持って取り組むことが子どもたちの成長に繋がると感じています。
課題曲チャレンジが発表されたことで、目標をなくした生徒が、期日に向かって2曲(4曲)を仕上げるという意欲を再び取り戻しました。また、今まで予選通過がなかなか難しかった生徒には、「人と比較しない」チャレンジとなったことで、安心して「今年も挑戦してみよう!」と声をかけることができました。逆にコンペではなくなり「モチベーションが上がらない」と言う生徒には、「次のコンペに繋げるために、こうして家にいて、自分自身の耳と感性を頼りに、自分の演奏にとことん向き合うことは良い経験になる!」と自信をもって伝えています。
課題曲チャレンジは、演奏をYouTubeへアップロードするため、生徒は自分の演奏を客観的に聴き、分析する良い機会になっていると思います。今まで指導者に頼りきりだった音楽の表現力も、生徒は自身で録画して聴くことで、自分なりの解釈で演奏をすることができます。演奏者にとって重要な要素をこの課題曲チャレンジから教えていただきました。
海外在住の生徒がいます。3年前コンペに参加したいと言い出した時に、お父様の海外転勤が決まり、以来、ピアノは動画送信やオンラインでのレッスンをしてきました。この度、ずっと出たかったコンペが課題曲チャレンジになり、今年こそ参加できる!と意欲満々で取り組んでいます。高校野球やインターハイなどスポーツ大会の中止が相次ぐ中、ピアノでこのような機会が企画され、とてもありがたく幸せに思い、新しいことを工夫していこうという方向転換や発想転換をしていくことも今は大事と思いました。
課題曲チャレンジに挑戦するにあたって、「本当はコンペを目指していた」「チャレンジだからこそ参加できた」「おうち時間でピアノをたくさん練習できた」など、それぞれ色々な気持ちを胸に、ピアノの練習に励まれているのではないかと思います。ぜひその気持ちを「わたしのチャレンジ宣言証」として宣言し、課題曲チャレンジへのモチベーションアップにお役立てください。
- 下記のPDFをダウンロード・印刷し、枠内に自分の気持ちを書いてください。
- 楽譜やピアノの横など、見えるところに貼って気持ちを高めましょう。
- 完成した宣言証の写真をTwitterハッシュタグ「#わたしのチャレンジ宣言 #ピティナ」での投稿もお待ちしています!
課題曲チャレンジは、ピアノを習われているお子さん、生徒さん、音高・音大受験生、音大生、大人の愛好家の方など、幅広い方にチャレンジしていただけます。
ぜひ、あなた(生徒さん)の課題曲チャレンジにまつわるエピソードを教えてください。
- 下記のフォームよりご回答ください