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世界最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」の優勝者「特級グランプリ」は、単に、コンクールの第1位受賞者というだけにとどまらず、今や、ピティナをとりまくピアノ学習者・指導者・音楽業界関係者にとって、欠かすことのできない社会的役割を担っています。ピティナでは、ここに、演奏業界で豊富な経験を持つ専任のマネージャーを付けて、サポートをしています。
過去のグランプリの活動を例に、ピティナ特級グランプリが、演奏活動の傍ら、ピアノ学習を奨励し、啓蒙し、推進しているか、その一端をご紹介します。
グランプリ受賞者自身が、常に前を向き、高い目標を目指して自らの研鑽を怠らないことが、ピアノ学習者・指導者に大きな勇気を与えます。ピティナでは、グランプリが海外の主要な国際コンクールに挑戦する際には、ジャーナリストを派遣しての現地サポート、ウェブでの速報レポート、取材対応の補助など、その活躍を支えます。
グランプリ受賞の褒賞として、あるいはその後のキャリアの過程で、海外での音楽祭やステージで演奏し、広く世界の人たちと交流します。同世代のピアニストたちと共演し、海外の温かい聴衆に迎え入れられることにより、新たな視点で自分の音楽を見直していただくとともに、日本のピアノ文化の担い手として積極的に日本のピアノ教育をアピールしていただきます。
ピアニストとしての演奏活動は、当然、数多くのステージで行っていただきます。各種リサイタルやコンチェルト入賞者コンサート、入賞者記念コンサートでの室内楽共演などで、ソロ演奏およびアンサンブル能力を磨く場が多数用意されています。
受賞後も、グランプリ及び入賞者は、常に継続的にピティナが関係する演奏の機会に優先的に紹介され、さまざまな形で演奏の機会が提供されます。
ウェブサイト上に展開する膨大な音楽データベース「ピティナ・ピアノ曲事典」では、未掲載の音源収録を目的とした「公開録音コンサート」を実施しています。グランプリもこのプロジェクトの一員として、未開拓のレパートリーに挑み、音源を公開収録していくことができます。
ピティナには、全国に「支部」「ステーション」と呼ばれる拠点が600か所以上点在しています。各地で行われる支部主催の「入賞者記念コンサート」へのゲスト出演は、グランプリの「お披露目」。子供たちは、あこがれのグランプリと同じステージに立てる喜びを味わい、各地のピアノ指導者は明日からの指導への新たな活力を得ます。
音楽教育の可能性を体感し、考察していただくために、数多くのピアノ学習者、特に子供たちと触れ合い、同じく音楽を志す者として、後進に音楽の楽しさを伝える活動にも積極的に参加していただいています。
支部楽器店で新規にグランドピアノを購入したお子さん・親御さんを招き、グランプリによるサロンコンサートを開催。「楽器店」が地域の音楽の拠点となり、新しい楽器を得たお子さんにとって、グランプリとの交流は、ピアノ学習に対する大きなモチベーションとなります。
グランプリ受賞やその後の国際コンクールでの入賞に際しては、ピティナが情報をリリースし、文部科学大臣、出身地の市長、出身校などを表敬訪問したり、地元新聞・雑誌への掲載を促したりしています。これらの活動により、国や自治体に音楽教育やピアノ学習の存在感を示す象徴となっています。
「音楽室で、目の前で音楽に触れる」ピティナの学校クラスコンサートは、全国でのべ800校以上を開催し、これまでに約6万5千人の児童が鑑賞しています。グランプリは、その出演者の主翼を担います。音楽に興味のある子にもそうでない子にも、子供たちの目線で語りかけ、一緒に校歌を歌うことで、一体感が生まれます。グランプリにとっても、音楽が社会や教育にどのような役割を果たすことができるのかを考える貴重な機会です。
未就学児を対象とする最年少級「A2級」では、各地の本選から選抜された子供たちが、一流のコンサートホールでご褒美のコンサートに出演します。グランプリは、そのゲストとして、リトル・ピアニストたちの間近で優雅でダイナミックな演奏を披露し、また、同じステージでワークショップに取り組みます。「ピアノって楽しい!」音楽学習の導入期から、子供たちに音楽への愛着を育むように導くことで、グランプリの<社会的責任>を感じていただきます。