メッセージ
自分のペースでワクワクできる!
石村美樹先生(福岡県・指導会員)
小学6年生のAさんは、小学1年生より入会いただき、ピティナではありませんが、福岡の地元のコンクールへ毎年参加していました。学年が上がるにつれて、ステージに立つ際の緊張感や様々な思いから、毎年出ていたコンクールをやめ、レッスンでの教本を進めること、発表会、最近では学校での合唱の代表の伴奏のオーディションへのチャレンジと披露することを主に頑張っておりました。
Aさんに、課題曲チャレンジの事を伝えてみると、「えっ?みんなの前で弾かないの?それなら挑戦してみたい!」と目を輝かせておりましたので、急遽好きな曲を課題曲から選曲し、参加することにしました。1番の決め手は、人前での演奏でドキドキすることが、動画という形で演奏することで、最小限に済み、何より楽しめることのようです。
学年が大きくなるにつれて、大きなステージで、コンクールとなると、なかなかハードルが高く、子どもたちも、お母様も躊躇されますが、今回このような機会が得られ、とても嬉しいです。
また、ピティナのコンペの緊張感とは違って、こういう親しみやすい機会があり、初めてピティナに参加させていただく私にとっても楽しみであり、動画やオンラインに関しても勉強させていただきたいと思っております。
Aさんは来年、中学生になりますので、この課題曲チャレンジへ参加することにより、ピアノに関してまた新たな目標に向かって、頑張れるのではないかと思います。
「チャレンジ」のスタートに!
畑下美帆先生(神奈川県・指導会員)
目標を持って練習に取り組みたいこともあり、ステップにも積極的に参加している生徒に、課題曲チャレンジについての説明をしたところ、「参加してみたい!」とすぐに返事がありました。今年、参加予定だったステップも、教室の発表会もなくなってしまい、次の目標はどうしよう、と考えていたところでした。このコロナの状況とは関係なく、コンペティションやコンクールに参加してみたい気持ちがありますが、敷居が高く感じて、どこからチャレンジしたらよいのか、という事も不安がありました。
この課題曲チャレンジなら、自宅での演奏を撮影して送るという事で、この機会にコンクール課題曲にチャレンジでき、来年はコンペティションを目指すきっかけになると思い、参加を決めました。賞がもらえる、という事も生徒にとっては嬉しい事のようです。これからの練習になりますので、級の対象学年制限が無くなったことはとても有難く思います。
はじめてのコンペに向けて
長尾真紀先生(三重県・指導会員)
昨年いくつかのコンクールを経験し、今回初めてのコンペティションへのチャレンジを決めた生徒のBさん。昨年の流れから意欲はとても高く、コンペティションの練習に入った矢先に、学校休校などレッスンが困難となりました。可能な限りのレッスンを行い、Bさん自身も外部の特別レッスンを受けるなどしてモチベーションを維持していましたが、いつものレッスンを受けられなくなった事とコンペティション開催も中止ということから、少し気持ちも停滞してしまっていました。
コンペティションが課題曲チャレンジに変わったと連絡した時は、参加をやめようか悩んでいました。けれど、せっかく練習してきた事を、発表する機会がある事がどれだけ大切で素晴らしい事か、伝えたところ、後日『参加します!』と前向きな返事をいただきました。それからは、オンラインステップにもチャレンジし、明確な目標設定が出来て気持ちも前向きになった様に思います。
まさしく『学ぶ場』を途絶えさせないために課題曲チャレンジが引っ張り上げてくれたと感じています。生徒、指導者どちらにとっても、『目標を持ち学び続ける』事の大切さを改めて考えさせられました。
音大受験の対策としても
大畑知子先生(茨城県・正会員)
コンペを目指して3月から課題曲に取り組んでいた生徒たちは、課題曲チャレンジにも、曲をしっかりと仕上げる目的で参加することにしています。予選通過を目指して4曲に取り組んでいた生徒にとっては、課題曲チャレンジでは必ず4曲の評価を頂ける機会となり、張り切って4曲ともに取り組むことができています。
また、音大受験を考えている高校生の生徒にとっては、当初、コンペへの参加は予定していませんでしたが、課題曲チャレンジだからこそ参加することになりました。近現代を選択する必要のない後期(2曲)では、バッハの平均律や、古典派のソナタ、ショパンエチュードなど、受験に欠かせない作品で提出することができます。演奏の途中カットもなく、最後まで弾いてきちんと評価していただくことができる、受験の対策としても貴重な機会が得られました。受験生にとって、なかなか対面レッスンが難しい自粛期間に、課題曲チャレンジという目標があったからこそ、自分の音楽と向き合って、自立する時間になったのではないかと思います。
どんな時も立ち止まらずに前を向いて
嶋名真理先生(三重県・正会員)
生徒たちにとって、コンペは年中行事で、その大きなイベントが無くなった喪失感は半端ではなかったと思います。しかし、その後も誰ひとり休む人もなくレッスンを継続できたのは「課題曲チャレンジ」というあらたな目標があったからだと思います。自粛要請期間はお休みでしたが、その間もオンラインレッスンで生徒の皆さんと心を繋ぎました!
いつもは学校生活の忙しい中学生や高校生も、学校の長期の休みがあったからこそ普段より気持ちにも時間にもゆとりが出来、より課題曲チャレンジに向けての気持ちが高まりました。コンペという年中行事が課題曲チャレンジに替わっただけなので、コンペ=課題曲チャレンジと自然に、参加は当然のことと捉えてくれたようです。
私自身も初めてのオンラインレッスンに取り組み、試行錯誤しながら皆さんとの交流を断つことなく緊急事態を乗り越えました。生徒たちも、見るだけだったYouTubeに、自身で参加する新たな楽しみを見つけられたと思います。
「ピンチはチャンス!」
あちこちで言われているありきたりの言葉ですが、どんな時も後ろを向かず立ち止まらず常に前を向いていたいです。そして「臨機応変は士官の心得」と言われるように固定観念にとらわれず、常に良いものは良い!と認めていく柔軟な頭が求められると思います。まだまだ余波はやってくると思いますが常に冷静な気持ちで乗り越えていきたいと思っています。