第42回コンペ作文コンテスト結果発表!-5- 入選2作品
作文:入選
私は、今年はじめてコンクールにさんかしました。一回目のよせんでは、うまくひけたと思って「しょうをとれるかな?」ってきたいしながらけいじばんを見に行ったけど、名前がありませんでした。すごくがっかりしてなきそうになりました。でも、まわりでよろこんでいる人を見ると、つぎは、自分もああいうふうに「やった~!」って言ってみたいなぁという気もちになりました。
つぎのよせんまで一週間あったので、まずはしんさいんの先生の言葉をじっくり読みました。つぎにれんしゅうです。しょうはとりたいのに妹とあそんでしまったりもしたけど、やっぱりこの間と同じ気もちになるのはイヤだと思うとピアノの前にもどれました。
「てんとう虫のブギ」で、同じフレーズが2回出てくることろがあります。先生ともそうだんして、一回目はてんとう虫が元気に葉っぱをかじったら、二回目は「アレ?なんかちょっと苦い・・・?」ってかんじにひきたかったけど、どうしてもちがいが出なくて、それをママにいわれるとくやしくて、おこっちゃったりけんかになったりしました。そこで、一回目を元気に入ることをわすれないように楽ふにデカてんとう虫と、二回目のところにかわいいチビてんとう虫をかいてみました。デカてんとう虫は「おいらについてこい!」といばっています。もう一回デカてんとう虫が出てくるところでは、「またオレさまのとうじょうだぜ!」というセリフもつけました。すると、ひき方をかえるのをわすれずにできるようになりました。
二回目のよせんは、デカチビてんとう虫もバッチリあたまに入って、私らしくひけました。そしてはじめてのゆうしゅうしょうをとれました。とびはねるほどうれしくて、ちょっぴりなみだが出ました。てんとう虫たちも「がんばったね」とわらってくれている気がしました。
本せんでも、同じように、ひょうげんがむずかしいところは楽ふに絵をかいてれんしゅうしました。私のしょうらいのゆめは絵かきです。コンクールに出て、私の新しいれんしゅうのスタイルができたのも、うれしかったです。
「48番」ぶたいそでで、まっていると、自分の番号がよばれました。キリッとなると同時に、むねが、どきどきしました。
「いよいよなんだ。」
ぶたいの真ん中でおじぎをすると、きゃくせきからとてもあたたかい拍手が聞こえてきました。私とピアノをてらすライトは、七色に光っています。この時が私は大好きです。
今年えらんだ曲は、リゴドンと三どのワルツ。二曲とも、おどりの曲です。これまでのレッスンのことを思い出しながら、一つ一つの音を大切にひきました。
私は空想することが大好きです。曲を聞いて、すぐお話を作ってしまいます。三どのワルツは、二せきのおふねのものがたり。大きなおふねは先生がのっているおふね。小さなおふねは私がのっているおふね。「とっぷんとっぷん。」なみにゆられながら二せきのおふねは、すすんでいきます。そんなことを空想しながらひいていると、
「ワルツになっていないよ。それだとサラバンド。一拍目にアクセントが来るのがワルツ。」そう言って先生は、私の手をとってワルツをおどりました。アン、ドゥトロワ、アン、ドゥトロワ。それからまたピアノをひくとふしぎ。ワルツにもどっていました。何ども何どもひくかだい曲。レッスンをうけて、注意されたところをなおして、曲はだんだん光っていきます。まるで、ようちえんのころに作っていたどろだんごみたいです。はじめは、でこぼこだけど、丸めて、白くて、細かいすなをかけて、手がだるくなるくらい、みがくとぴかぴかに光っていきます。先生のことばやいっしょにおどることは、まほうのすなをかけるみたいです。曲がどんどん光っていきます。
ざんねんなことに、今回よせんを通ることは、できませんでした。でも、この夏、たくさんのことを学びました。ワルツのアクセントや、リゴドンのかろやかなリズム。ピカルディしゅうし、きれいなスラーを出すために、指ばんごうをまもること、出してしまった音は、けすことができない、ほしい音をイメージしてひくことなどです。
来年も、またピティナにチャレンジしてみたいです。それは、新しい曲に出会えるものうれしいけれどコンペの前は、大好きな先生とのレッスンの回数がふえるからです。来年出会う曲はどんな曲かな。曲がかわっても私と先生のおふねは、はなれずに音楽の海をすすんでいきます。曲をぴかぴかにみがきあげるという目標に向かって。