ピティナ・ピアノコンペティション

コンクールで身につく人間力

コンクールで身につく人間力

学習指導要領の改訂、大学入試改革など、近年の教育改革において「非認知能力」が注目されています。テストの点数では測ることができない「集中力」「忍耐力」「計画力」「思考力」といった目に見えない力は、コンクールへ参加することで養うことができます。

コンクールへ参加することによる音楽的・人間的な成長は、審査結果の良し悪しに左右される目標達成の喜びや、失敗の悔しさによるものだけではありません。日々の練習・準備の過程の中で、人生を歩んでいく中で必要とされる様々な能力が鍛えられます。ピティナ・ピアノコンペティションでは、生徒と指導者が二人三脚で目標にむかって取り組むことで、絆を深め、お互いの成長の機会となることを願っています。

今回はコンクールへの参加を通して人間的な成長を実感した過去の出場者やその指導者からのエピソードをご紹介します。

Episode1参加者

真剣度の高い集中力を養うことで得られた自信

辻田沙織さん(東京都・日本語学校教師・ピティナ指導会員・現在、多喜靖美先生に師事)

私はA2級からF級まで毎年コンペへの参加を続けてきました。夏休みといえばコンクール、という欠かせない存在であり、一年で最も緊張し、気合いを入れて取り組むイベントでした。
コンクールは合否が出るので、発表会とは違う緊張感がありました。そして「予選通過したい」「本選で賞を取りたい」という明確な目標のもと、挑む際の真剣度も高かったと思います。講評が頂けるため自分の演奏を客観的に振り返る機会でもありました。
コンクールに向けての準備は、他の様々なことに一生懸命取り組む姿勢につながりました。中学、高校と忙しくなる中、勉強とピアノの両立をする中で集中力も鍛えられたと思います。

今現在は、都内の日本語学校で、外国人留学生に対して日本語の指導を行っています。また、自宅で年中~中学生の生徒さんにピアノ指導も行っています。

仕事などで目の前の状況が悪くても「もう少し頑張ってみようかな」と思えるのは、毎年結果が良くても悪くてもコンペを受け続けていたことが影響していると思います。
日頃から日本語の授業は毎回が本番だと思って準備をし、本番(授業)には真剣に緊張感を持って取り組めています。これは、コンクールに向けて準備をする中で培った姿勢だと思っています。

コンクールを受け続け、努力した経験や得た技術は、大人になった今自信につながっています。結果に関わらず成長できるのがコンクールだと思います。今、コンクールにチャレンジされているお子さんには、ぜひ参加し続けて、成長につなげて欲しいいと思っています。

Episode2参加者(&指導者)

コンクールで鍛えられた努力と精神力で夢の実現へ

長澤 由佳子さん(埼玉県・大学4年生・熊谷麻里先生に師事)
熊谷麻里先生(左)と一緒に

コンペには、先生にさまざまな時代を勉強できると勧められて参加を決めました。本当はC級から参加したかったのですが受験と重なり、中学1年生でD級からの参加になりました。
バロックがとても苦手で、本番思うように弾けず、D級に参加した2年間は結果が出ませんでした。しかし、結果だけではなく練習する過程で、さまざまな時代の曲を勉強し、本番に向けてたくさん練習することで自分が弾ける曲の幅や、ピアノを弾く技術が上がっていくのがわかり、以後、連弾やグランミューズ部門への参加も続けてきました。結果ももちろん大切ですが、それだけでなく練習過程の大切さを教えていただいたので、コンクールを嫌いにならずに長く続けてこられたのだと思います。

私はコンクールでは毎回お腹を下してしまい、顔色が悪くなるほど緊張していますが、年を追うごとにピアノ以外では激しく緊張することはなくなりました。大学に入り、人前に出る場面が多くなりましたが、ピアノと同じようにしっかりと練習し、準備をしていくことで緊張せずに、人前に出ることができます。そしてこの度、目指していた教員採用試験に一回で合格することができました。コンクールにたくさん出ていたことでメンタルが鍛えられ、多少のことでは緊張しなくなったことも、今回の合格の源だったのかもしれません。

この4月からは、小学校の教壇に立つ予定です。努力はいつか報われると信じて、常に学び続け努力していきたいです。
今、コンクールに向けて頑張っているお子さんには、コンクールであれば、結果は必ず出てしまいますが、その結果だけにとらわれず、ピアノを好きと言う想いを忘れずに、長く続けていってほしいと思います。


指導者

挫折から学べること

熊谷麻里先生(埼玉県・ピティナ正会員)

コンクールは、結果が出るので、挫折を味わうことももちろんあります。人生の中で、挫折することも大事な経験だと思うので、結果が出なかった生徒が、それを受け止め次にどうやっていくのか、それを見守りながら励ましていくのも指導者の役割だと思います。
目標に向かい努力することを覚えた子は、勉強にもしっかり取り組めるようになっていますし、指導者としてピアノの成長だけでなく、精神的に成長していく姿が見られるのは、とても嬉しいものです。
由佳子さんは、コンクールを通して、困難さから逃げずに努力し続けることで、技術力だけでなく、人生の大舞台で力を発揮できる精神力をも身につけられたのではないかと思います。
人は失敗して学習していくもの。私自身も多くの挫折と失敗が今の自分を支えています。

Episode3指導者

本気になれるからこそ、成長する

中嶋宏美先生(大阪府・ピティナ正会員)

コンクールに参加する生徒は、一人ひとり目的や状況が違うので、細かな目標設定や対応はそれぞれ違いますが、常日頃、私がどの生徒にも共通して伝えていることは、「結果が全てではない。そして、コンクールが音楽人生の全てではない。」ということです。
コンクールは、あくまで、その子が「成長」するために、活用すべきもの。ただ、「結果」にこだわらないとは言っても、その準備を怠ってしまっては、「成長」には繋がりません。私は生徒たちに、「コンクールは、良い結果を出すために、一生懸命練習しなければ、参加する意味がない。でも、本番まで結果を出すための練習に最善を尽くしたのであれば、その結果、落ちても、通っても、あなたの目標は達成よ。」と伝えています。

実際に、何度もコンペで予選通過ならなかった生徒がいました。一人は、4年間予選通過できず、一度他のコンクールでトロフィーをもらい、従来の努力に加え、自信というオーラを纏って、その後やっとコンペでも予選通過できた生徒。もう一人は、2年間コンペで予選通過できなくても、朝練を欠かさず、音大進学時も第一志望校には行かれなかったけれど、ご縁をいただいた音大での最後の卒試で一番の成績を獲得した生徒。どちらの生徒も、その時々で一生懸命頑張り、諦めなかったんです。「結果」というのは、一年だけで見るものでなく、長い目で見て、螺旋階段を上るように、良い時も上手く行かない時もありながら、自分の中でより高いところへ成長していくことができれば良いのではないでしょうか。

そして、その成長のために一番大事なのは、保護者の方のご理解とサポートだと思っています。結果の良し悪しにかかわらず、常に頑張れる生徒の保護者の方に共通しているのは、「あなたは、出来るのよ!」と、いつも同じスタンスでお子さんの頑張りを認めていらっしゃることです。指導者も保護者も、過度に期待しすぎたり、悲観しすぎたりしない、ブレない軸を持っておくことが、大切です。

精一杯頑張り、それを周囲の人に認めてもらい、自信を付けて成長する。「コンクール」は、生徒の成長に欠かせない、「本気になれる」とても大切なスパイスだと思っています。

Episode4指導者

コンペと出会って磨いた指導力

築山愛先生(福岡県・ピティナ指導会員)

私は、ピアノ講師として指導を始めて、8年目になります。コンペティションとの出会いは、2015年度にコンペを見学したこと。衝撃でした。小さな子どもたちが、緊張感のある中で、鳥肌の立つような演奏をしていて、驚きました。

自分の生徒がこのような場に立ち、立派に弾き、楽しむ事が出来たら、とても気持ちが良いだろうと思う反面、どうしたらこのように上手な子たちが育つのだろう。私のレッスンはこのままで良いのだろうか、生徒に正確に教える事が出来ているのだろうか、不安と焦りでいっぱいの気持ちになりました。
コンクール経験のない私にとって、どのような流れでどのように評価され、採点されるのかも分からず、落ちた後のフォローの仕方も考えておらず、本当に一からのスタートでした。

翌年の2016年度、まずは、出演したい生徒を募集し、私の中で、練習がきちんと出来ていると思った生徒6名を出しましたが、結果は全滅でした。

本番後、泣いている生徒もいましたが、どうフォローしてよいかもわからず、とても戸惑いました。今、何が不足しているのか、審査員の先生からのメッセージをしっかり読み、考え、楽譜の書き込みは、生徒にわかりやすい色づかい、絵を描き、その音色は何色なのか、言葉がけにも気を配り、自分なりに工夫しました。
生徒の勉強になる選曲をする必要がある事、またテクニック、指導者自身の演奏力も必要なのだと感じ、私にとって強い刺激でした。

2017年度2名奨励賞。
今まで頂けなかった賞を生徒が頂いたことは、とても嬉しく、もっと頑張りなさいと言われているような気持ちになりました。生徒も賞をもらった生徒は自信となり、賞をとることができなかった生徒も来年こそは!と前向きに取り組む姿が印象的でした。
結果が良くても、そうでなくても、腐らず、足りなかったものは何か。普段のレッスンの姿勢を考える良い機会となりました。
本選へ行くためには、1年前から、コンペに向け、取り組む必要があり、私自身のテクニックの向上や楽譜の見方も考える必要がありました。

2018年度、課題曲セミナー等に足を運び、さらに勉強を続けましたが、5月のゴールデンウィーク中は、自分の計画通りに通りに生徒が進まず、悪戦苦闘しました。
泣く生徒もいましたし、焦りや不安は常につきものでしたが、そんな時はコンペで生徒が喜ぶ顔をイメージしながら取り組みました。

2名本選出場。1名本選優秀賞。
私にとっては、夢のような出来事でした。生徒の喜ぶ顔が見られたのは、本当に嬉しかったです。そして、本選出場することにより、大きく変化したことは、生徒の演奏の仕方。今まで出せなかった音が出せるようになっており、成長を感じました。

指導力を上げるためには、基本的なことですが、自身の演奏の勉強と並行して工夫、努力することが大切なのだとコンペを通じて学びました。
大学時代から卒業後も、私が師事している先生にご指導頂きながら、勉強を続けています。今年も生徒と自分が共に成長出来るようコンペへ向けて、頑張りたいと思います。

コンクールに興味を持ったら・・・

ピアノの先生方へ

コンペ課題曲説明会

★今年のコンペティションの課題曲をいち早く、ピアニストの演奏とともに学ぶことができます。

◆ ソロ部門
  • 2019年3月1日(金)10:45~17:45(10:15開場)
  • 浜離宮朝日ホール 音楽ホール
◆ デュオ部門
  • 2019年3月2日(土)10:20~13:35(10:00開場)
  • 浜離宮朝日ホール 小ホール
全国各地で行われる課題曲説明会はこちら
コンクール相談会
34日(月)

いまさら聞けない「コンクール相談会」@東京

  • 10:00~12:00
  • 東音ホール(東京豊島区)
  • 無料(要予約)
  • ピアノ指導者
申し込みはこちら
38日(金)

いまさら聞けない「コンクール相談会」@福岡

  • 10:00~11:45
  • JR博多シティ会議室 小会議室(J)
  • 無料(要予約)
  • ピアノ指導者
申し込みはこちら

ピアノ学習者の保護者の方へ

保護者のための勉強会

コンクールとはどのようなものなのか、そこに向かう保護者の心構えを、3人の講師がお話しいたします。

  • 2019.3.1(金)10:30~11:45
  • 浜離宮朝日ホール 小ホール
詳細・申し込みはこちら
参加の手引き(無料)

はじめての参加をご検討の皆様へコンペティションの概要をまとめた無料パンフレットです。

※「参加の手引き」には開催日程・課題曲の掲載はございません。日程・課題曲入りの無料パンフレットは3/1に公開いたします

  • ピティナ・ピアノコンペティションとは
  • コンクールの特長
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